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舌下免疫療法についてzekkamenekiryoho
令和4年度舌下免疫療法開始のご案内
・6月1日より舌下免疫療法(シダキュア)の初回投与相談を開始します。
・治療の適応はスギ花粉陽性の方のみとなりますので、スギ花粉陽性の検査結果が必要と
なります。
結果をお持ちの方は必ずご持参ください。
*無くされた方、検査未施行の方はアレルギー検査が必要となります
舌下免疫療法につきましての詳細は以下の内容をご覧ください
(こちらのページもご参照ください)
舌下免疫療法について
「鼻炎」の主な原因としては、風邪などの感染症と、ハウスダスト(ダニ)や花粉などのアレルギーがあります。
風邪をひいたわけでもないのに鼻炎の症状が現れる場合は、「アレルギー性鼻炎」が疑われます。
アレルギー性鼻炎の原因となる「アレルゲン」は、私たちが日常生活で接触しているいろいろな動植物や室内のハウスダスト(ダニ)・カビなどです。どのようなアレルゲンに対してアレルギー反応をおこすかは人によって異なります。
このアレルギー性鼻炎に対し、当院では「スギ花粉症」の方を対象に舌下免疫療法(シダキュア)を行っております。
舌下免疫療法とは、舌の下にお薬(シダキュア)を置き1分間保持したあと飲み込む治療法で、1日1回最低2年、推奨は3年以上治療を継続することでスギ花粉に対し身体を慣れさせる治療法です。
※治療の継続には少なくとも1回/月の受診が必要となります
期待できる効果…
長期にわたり、正しく治療が行われると、アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえる効果が期待できます。
また、症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、アレルギー治療薬の減量が期待できます。
舌下免疫療法は現状、唯一花粉症を治し得る治療法とされています。約80%以上の方に効果があり、そのうち20%は花粉症が治癒するという報告があります。また30%以上の方はかなり楽になり花粉症のお薬が激減し、20~30%では症状はあるものの以前に比べ楽になることが期待できます。そして残念ながら10~20%の方には治療効果が得られないようです。つまり、80%以上の方に舌下免疫療法の効果が期待できます。
また、治療開始の翌年より症状緩和を実感される方が多くみられます。
舌下免疫療法の方法 どうやってやるの…?
スギ花粉から抽出した薬を舌下(舌の裏)にいれます。舌下に1~2分(治療薬により異なる)保持したままそっとしておき、その後に飲み込みます。1回目の舌下投与は医療機関で行ないますが、以降は毎日自宅で行ないます。
こちらの動画をご覧ください。
治療開始時期…
副反応の出現や程度がひどくならないよう安全に治療を開始するために、スギ花粉の飛散する前後に舌下免疫療法を開始できません。よって1月から5月は治療を開始できない時期となります。また、スギ花粉の飛散が始まる3ヶ月以上前から治療を開始すると効果的です。よって当院では、スギの飛散開始時期も考慮し6月~11月が治療開始対象の時期となります。1月以降になると、翌年6月までお待ち頂いております。
*治療を開始された方は、スギ花粉症時期も服薬を継続して頂いて問題ありません。
*また、重篤な喘息をお持ちの方などでは本治療の適応外となる場合がございます。特に喘息や食物アレルギーをお持ちの方は主治医に本治療を受けることが可能かご確認のうえご受診ください。
治療の副反応は…
この薬は自然界にあるスギ木の花粉から薬用に成分抽出されています。そのため、薬害は無いと考えられますが、理論的には舌下直後にアナフィラキシーとよばれる強いアレルギー反応を起こす可能性があります。つまり、スギ花粉にアレルギーがある患者さんにスギ花粉で治療するわけですから、口にスギ花粉を入れることによりアレルギー反応が起こる可能性があります。
これまでの海外での実績で重篤な副反応はきわめて稀であり、従来の注射による方法よりもかなり安全とされます。しかし、口の中のかゆみや腫脹感、のどの違和感、口内炎などといった軽い副反応はありますので、治療時にはよく理解する必要があります。軽い副反応は、決して怖いものではありません。よく理解していただければ、安全に行なえます。
当院での舌下免疫療法(シダキュア)のながれ
〇舌下免疫療法(シダキュア)の適応確認の問診・診察
〇アレルギー検査(スギ花粉症の検査結果をお持ちの方はご持参ください)
〇治療スケジュールのご予約・注意点のご説明
〇診察・シダキュア服薬方法のご説明
〇シダキュア服薬後、院内にて30分間の経過観察
〇シダキュア2000JAUを1週間分処方となります
〇シダキュアの副作用の有無の問診・診察
問題がなければシダキュア5000JAU2週間分処方となります
〇シダキュアの副作用の有無の問診・診察
問題がなければシダキュア5000JAU4週間分処方となります
その後はお薬がなくなる前にご受診下さい
よくあるご質問FAQ
これまで寄せられたご質問です。ぜひご参考にしてください。
スギ花粉症の診断がついている方になります。他院でスギ花粉検査をしている場合は検査結果をお持ちください。検査をしたことがない方、検査結果を紛失した場合などはスギ花粉症の診断のため再度検査が必要となります。
また、重症喘息がない方が対象となります。食物アレルギーがある方、喘息がある方はアレルギー反応や喘息発作が出やすいことがあるため、状況によっては治療が出来ない場合があります。
スギ花粉症の場合は、スギ花粉が飛んでいる時期は治療を新たに開始することは出来ません。スギ花粉が飛んでいる時期はアレルゲン(スギ花粉)に対する体の反応性が敏感になっています。そのため、スギ花粉が飛んでいない時期(当院では6~11月頃)に開始します。
アレルゲンを投与することから、服用後にアレルギー反応がおこるおそれがあり、まれに強いアレルギー症状が発現する恐れがあります。そのため、服用前後2時間は激しい運動・アルコール摂取・入浴などは避けてください。
そのほかに
・服用後5分間はうがい・飲食は避けてください。
・体調不良、歯の治療(抜歯)、口の中に傷があるとき、喘息発作の症状があるときなどは必ずご相談ください。
・シダキュア開封時は必ず乾いた指で行ってください。
アレルギー反応に対処できる日中に服用されることをお勧めします。
少しずつアレルゲン(スギ花粉)を投与し、体をアレルゲン(スギ花粉)に慣らすことから始め、数年にわたり継続して服用していきます(3年以上推奨)。そのため、定期的な受診が必要です。
お薬の飲み始めや増量期にはアレルギー反応が出ることもありますので、当院では治療開始日、その1週間後、さらに2週間後に来院して頂き、お薬の服用状況やアレルギー反応などを確認後、問題がなければその後は1か月に1度のペースで来院して頂くスケジュールとなっています。
正しく治療が行われるとスギ花粉症の場合は初めてのスギ花粉飛散シーズンから効果が期待され、年単位で継続することで最大の効果が現れると考えられています。
症状が完全に抑えられない場合でも、症状をやわらげ、抗アレルギー薬の使用を減らすことも期待できます。
小児の患者さんでも治療が出来ますが、唾液を含めて1分間舌下で薬を保持して頂ける方が対象となります。年齢的な決まりはありませんが、当院では治療内容やお約束事を守れる小学校3~4年生以上のお子さんを目安にお勧めしています。状況に応じてラムネを使って舌下服用が出来るか確認させて頂いています。
処置の内容により差がありますが、下記の目安をご参考にしてください。(院外処方のため薬代+処方代が別途かかります)
健康保険3割負担の場合
〈相談日〉初診料+アレルギー検査 約4,720円
〈再診〉 約540円
〈お薬代〉 1か月分約1,300円