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睡眠障害

睡眠障害について

ねむりについての病気は多岐にわたり、睡眠障害国際分類第3版では下記の7つに分類されています。

当院では睡眠障害の分類のうち【睡眠関連呼吸障害】いびき、無呼吸、CPAP治療、鼻治療の診療を主に行っております。
大変申し訳ございませんが、2025年9月現在、MSLT検査の新たな予約は行っておりません。また、不眠症の治療診断は行っておりません。

睡眠障害の分類説明
不眠症睡眠環境が整っている場合であっても寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまう、朝早く目が覚めてしまう等があり、日中の生活に支障を来たします。
睡眠関連
呼吸障害群
睡眠中に呼吸が停止したり、浅くなり血液中の酸素飽和度が低下し、深刻な健康被害をもたらします。代表的なものに睡眠時無呼吸症候群(SAS)があります。
中枢性
過眠症群
睡眠を妨げる病気や睡眠不足がないにもかかわらず、日中に耐え難い眠気が現れます。ナルコレプシーや特発性過眠症があります。
概日リズム
睡眠覚醒障害群
睡眠と覚醒を司る体内時計が社会生活と同調せず、生活に支障を来たします。不規則な睡眠リズムや交代勤務、時差障害も含まれます。
睡眠時随伴症睡眠中に起こる異常な行動や体験等あります。代表的なものにレム睡眠行動障害があります。
睡眠関連
運動障害群
睡眠中に無意識に繰り返す体の動きが出現して睡眠が妨げられるもので、代表的なものにむずむず脚症候群があります。
その他の
睡眠障害
他の病気や神経の病気に関連したり、アルコール、睡眠薬、ニコチン依存などによって起こる眠りの問題です。

当院で対応する主な睡眠障害

睡眠関連呼吸障害

中枢性過眠症

ナルコレプシー

日中の耐え難い強い眠気と繰り返す居眠りが主な症状で、突然眠りに落ちたりすることがあります。数分の短い居眠りの後は自然に目覚めます。他に笑ったり驚いたり怒ったりなど強い感情を感じたときに、筋肉の力が突然抜けて、膝がガクッと
折れたり、物を落としたりするカタレプキシー(情動脱力発作)や眠りにつく直前や目が覚めた直後に意識があるのに体が動かせない睡眠麻痺や幻覚を見ることがあります。
ナルコレプシーは覚醒を保つのに必要なオレキシンを作り出す神経細胞に何らかの異常があるためオレキシンが産生されないことが原因と考えられています。
診断検査は症状の確認や他の睡眠障害がないことの確認、十分必要な夜間の睡眠時間をとることを確認した上でPSG検査、MSLT検査を行います。

※大変申し訳ございませんが、2025年9月現在MSLTの新規ご予約は受付けておりません。ナルコレプシーと診断され、紹介状ご持参の場合は継続して治療を行うことはできます。

特発性過眠症

ナルコレプシーと同様に日中の眠気と居眠りが主な症状です。日中の居眠りや眠気が長時間続き、居眠りした後もすっきりせず眠気が続きます。長時間睡眠のタイプと通常の睡眠時間のタイプがあります。頭痛、起立性調節障害など自律神経症状を伴う場合があります。
診断検査は症状の確認や他の睡眠障害がないことの確認、十分必要な夜間の睡眠時間をとることを確認した上でPSG検査、MSLT検査を行います。

睡眠時随伴症

レム睡眠行動障害(RBD)

夢を見ている間に、本来抑制されるべき筋肉の動きが抑制されず、激しい動きや叫び声を出す状態。

睡眠関連運動障害群

  • むずむず脚症候群(RLS)
  • 周期性四肢運動障害(PLMD)

モディオダール処方について

2021年4月1日より、中枢神経用剤であるモディオダールの処方につきましてはモディオダール適正使用委員会が発足され、ここに登録された医師以外の処方箋発行が一切できなくなりました。また、調剤薬局におきましても委員会に登録された薬局のみが調剤可能となり、同委員会により病院での処方内容と薬局での調剤実績をチェックし、委員会監視下のもと不正があった際は、登録の抹消も含めた処置を行う旨の決定がなされました。

これは処方の裏付けとなる診断に対しても監視対象となっており、反復睡眠潜時検査:MSLTなど診断に必要な検査の結果、適応病名および日中の過度の眠気の確定診断がなされていることが必須となります。

当院は登録医療機関となっております。今後モディオダールの処方につき当院を受診される方が増えてくる可能性がございます。

つきましては詳細をQ&Aにて下記に記しましたのでご参照ください。

モディオダール処方 Q&A

貴院でこれまでモディオダールの処方を受けていましたが、2021年4月以降何か変わるのでしょうか?

当院でモディオダールを処方されている方は全例MSLTにてナルコレプシーなどの過眠症や睡眠時無呼吸症候群の残遺眠気の診断のもとに処方しております。2021年4月以降も引き続き処方を継続いたしますのでご安心ください。

貴院にナルコレプシー(または特発性過眠症)にて通院していますが、調剤は家の近くの薬局でお薬をもらっていました。これは今後も可能でしょうか?

モディオダールの調剤につきましても適正使用委員会で全量を確認しています。そのため、同委員会の登録がなされている薬局でしか調剤を受けることができません。よって行かれている薬局が登録されていないと調剤を受けることができませんので、まずはかかりつけの薬局にてご確認、ご相談ください。

これまで他院でモディオダールを処方されていましたが、登録をされないため今後処方はできないと言われました。たかしま耳鼻科で処方箋を受けることは可能でしょうか?

他院より当院での処方に変更となる際は紹介状が必要となります。また、そこには適応病名ならびに診断のため行った検査内容とその日付、検査結果の添付等が必要となります。紹介状をいただいても、客観的診断根拠となる検査結果の確認ができない場合は承認条件、添付文書に記載の内容に反するため処方箋を発行することができませんのでご注意ください(転居に伴い受診されます方におかれましても同様の紹介状を主治医にご依頼ください)。

過去に眠気に対しモディオダールを処方してもらったところ眠気が改善したため、時折モディオダールを処方してもらっていました。使用すると眠気が改善するので今後も服薬を続けたいのですが処方してもらえるのでしょうか?

モディオダールは適応疾患の確定診断がついた場合にのみ処方が可能となっています。よって、試験的なモディオダールの使用は適応とならないため、申し訳ありませんが処方箋は発行できません。

知り合いがモディオダールを服用しており、眠気がとても楽になると聞きました。試してみたいのですが、処方は可能でしょうか?

モディオダールは適応疾患の確定診断のもとでしか処方できません。

これまで通院していた病院でナルコレプシーと診断されモディオダールを処方されていましたが、検査は無呼吸の検査を自宅で行った程度です。これまで服薬を続け眠気は改善しています。これがないと困るのですが、処方してもらえないでしょうか。

ナルコレプシー(や特発性過眠症)の診断にはMSLT(当院では前夜にPSGも施行します)による確定診断が必要となります。検査の前段階として睡眠時間や睡眠衛生といった日中の眠気の原因となり得る生活習慣もまた必須の項目となります。よってその間につきましてはモディオダールを処方することは承認条件、添付文書に記載の内容に反するためできません。また、検査の結果、確定診断に至らなかった際もご自身の訴えのみでは処方の適応となりませんので、あらかじめご了承ください。

自費診療でもいいのでモディオダールを処方してもらえませんか。

モディオダールにつきまして適応外の処方は一切応じかねますのでご了承ください。

ナルコレプシーで通院していますが、仕事が忙しいためなかなか病院に受診ができません。2ヶ月分処方してもらうことは可能でしょうか。

モディオダールは法律にて処方日数の制限が設けられている薬剤で、その上限は30日と決められています。よって、30日を超える処方はできませんことをご理解願います。

※なお、リタリンにつきましても同様ですが、当院では現在リタリンの処方は行っておりません。

説明動画

覚醒運動