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院長のひとりごと コラム- column -

猛暑とめまい
更新日:2020/08/30

今年はめまいで耳鼻科を受診される方が多い年のように思います。コロナ禍となり皆が自粛を積極的に行っていたゴールデンウィーク明け。めまい、難聴、耳鳴り、耳がかゆい…と、まぁ耳関連の方ばかり!と言わんばかりにとてもヒマになった外来ながら、これらの症状の方は多く受診されました。そしてこの夏、記録的に長い梅雨があけたと思ったら、ここはどこの国か?と思いたくなるほどの暑さ。つい4~5年前までは35℃という気温に「ほとんど体温じゃないか!」と驚いていましたが、もはや40℃とは高熱状態です。気象庁が発表している日本の季節平均気温(日本の夏(6~8月)平均気温偏差の経年変化(1898~2019))によるとグラフのとおり、日本の夏の平均気温は右肩上がりに推移しています(恐ろしい…Σ(゚∀゚ノ)ノキャー)。あちらこちらで皆、熱中症によりバタバタと倒れる方が続出するのもうなずける結果です。

 

 

 

 

https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/sum_jpn.html

 

 

 

お盆を挟んででしょうか。「めまい」を訴えて受診される方が多い印象をもったのは。普段、梅雨や秋口など季節の変わり目にめまい持ちの方は症状を発症しやすくなるもんなのですが、なぜか今年は真夏のめまいがやけに多い。一般にめまいの原因は、頭の向きを変えた時に起こる「良性発作性頭位眩暈症」が最も多いのですが、この夏のめまいは必ずしも頭の向きとは関係していないことが多く、何となくですが、熱中症もどきとでも言いましょうか、脱水傾向からめまい症状をおこしているのでは?とそんな気がします。特に屋外に長時間いたわけでもなかったり、エアコンも使用しているようなのですが、きっとご自身で思ってらっしゃる以上に汗などで水分が体内から奪われているのでしょう!と推察します。

 

そこで、あらためて熱中症についてチェックしてみましょう!(日本気象協会より)

  • 暑くてもあまり汗をかかない
  • お風呂のお湯は熱めで入る
  • 夜中に起きたくないので寝る前の水分は控えるようにしている
  • 夏はエアコンより扇風機を使う
  • 寝るときは部屋に一人きりで寝ている

 

これに1つでもチェックが付くと、熱中症の危険があるそうです。

熱中症の症状は身体が熱くなるばかりでなく、他にも熱中症のサインがあります。

 

自覚症状として

  • めまい、顔のほてり
  • 筋肉痛や筋肉のけいれん、筋肉がつる
  • ボーっと一瞬気が遠くなる
  • 身体のだるさ、吐き気、尿が出なくなる

 

一方、他覚所見として

  • 元気がない
  • 体温が高い、皮膚が熱い、皮膚が赤く乾いている
  • 汗のかき方がおかしい、まったく汗をかかない
  • 水分が飲めない
  • 呼びかけに答えない、真っすぐ歩けない

 

因みに私、熱めのお風呂が大好きなのでι(´Д`υ)アツィー、これは要注意! 夏場はちょっとぬるめのお風呂で我慢、我慢…

 

また、睡眠の観点からは十分な睡眠時間と寝室の環境(温度や暗さなど)は睡眠に本来求めるカラダの修復や心身の安らぎ、疲労回復が得られることから、れっきとした熱中症対策の一つと言えましょう! 夜更かし、深酒、寝室でのスマホには是非ご注意を。

それからチェック項目の3番目「夜中に起きたくないので寝る前の水分は控えるようにしている」。これにつきましては、だからといってガバガバと水分を取りすぎないようご注意頂きたいと思います。就寝前3時間の院水量が多いとトイレ覚醒が増える可能性が高まることから、睡眠の質の障害や高齢者ではトイレ移動時の転倒リスクが高まります。よって、寝る前に関してはのどの渇きを感じない程度に飲みすぎない水分量をぜひお願いします(といってもこの暑さだと一体どれくらいの量が適量か、難しいんですよね…)。

 

そして、日中は逆にご自身でちょうどいいかな!?と思うよりも、ちょっと多めの水分摂取が実はちょうどいい量に近いのでは?と患者さんを診ながらふと思います。あとはそこに塩飴など塩分も一緒に取っていただければ大丈夫なのでは…!

 

厳しい残暑が続くのに、暑さにコロナと大変な日々ですが暑さに負けず頑張りましょう!!

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