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院長のひとりごと コラム- column -

今年の花粉症 ある治療をしているとなんと…
更新日:2023/04/05

今年も花粉症の時期真っ最中ですが、皆さん症状はコントロールできているでしょうか。

今年の花粉症は、過去10年で一番多いと予測されていましたが、下記の棒グラフにもあるように、特に北関東は全国的にも群を抜いて超大量飛散の年となりました。ここ宇都宮においても実際クリニックを受診される患者さんから、例年の薬が効かない! 強い薬を使っても症状が治まらない!などこれまで経験したことの無いような訴えを多数お聞きしています。


 

 

 

(出典元:2023年スギ・ヒノキ花粉 全国飛散予測)

 

日本気象協会が、今年の花粉が飛散を開始したころ報じた内容でも、全国的に多くの地域で前年比や例年比をみても、200%以上の花粉が飛んでいると発信しています。

 

 

 

(出典元:日本気象協会 2023年 春の花粉飛散予測(第4報))

そんな中、ある治療をしているか、否かという違いが、症状のでかたに大きな違いを見せていることを実感しました。

その治療とは…
舌下免疫療法!

3月、スギ花粉のピーク時、抗アレルギー薬などの治療をされている方の中には、上述のように「全然薬が効かない!」や「もっと強い薬にして欲しい!」、「目も鼻もひどくて寝れない!」などといった、悲鳴にも近い症状の訴えを多くお聞きしました。特に驚いたのは「強い薬を使っても、それでも症状が治まらない!」とこれまでにあまり聞き覚えの無いような訴えすら多くお聞きしました。

そんな中、舌下免疫療法を行っている方の反応はというと…
「ほとんど症状が出ていない!」ですとか「薬を飲んでいれば大丈夫!」、中には「みんなひどいって言ってるけど、ホントかな⁉と思うくらい楽だった!」と真逆といっていいほどの症状の訴えに違いがありました。

当院では約150名ほど舌下免疫療法に携わらせて頂いてますが、この訴えの差には大変驚きました。ただし、今年のような大量飛散においても、軽症や薬を飲めば大丈夫!といった程度の方々は時期になったら内服薬で対処頂くことで十分コントロールできると思いますが、薬を飲んでも症状がひどくなってしまう方は、舌下免疫療法をご検討されてみては如何でしょう。

4月に入り、スギからヒノキの花粉へと移ってきました。スギとヒノキは植物学的に同じものに分類されているのだそうです。よって、スギ花粉に対する舌下免疫療法はヒノキ花粉に対しても期待が持てます。

スギ花粉症の症状は早い方で1月から感じ始めます。よって受験生学生定期試験では試験の成績に影響する可能性があります。また仕事に集中出来なかったり接客中鼻をかむことができない職種の方もいるでしょう。そして花粉症の症状のため、熟睡できなかったり寝れなかったりと睡眠障害の原因ともなり、結果的に学習や作業ミスにも繋がります。
鼻栓をして鼻づまりの状態にすると学習効果が下がることを過去に実験したことがあり、鼻づまりは眠りを悪くする事から日常に大きく影響します。その内容については拙書「鼻スッキリで夜ぐっすり」の中で述べています。

日本ではスギ花粉症に対するものとダニアレルギーに対する2つの舌下免疫療法が保険診療にて治療が可能となっており、当院ではスギ花粉症に対しシダキュアを、ダニアレルギーに対しミティキュアを処方しています。

スギに対するものは法的にスギやヒノキの飛散が終了した6月から治療が可能です。
一方、ダニに対する治療は一年中いつでも開始が可能です。

毎年花粉症にお悩みの方や一年中アレルギー症状にお困りの方は舌下免疫療法を検討してみてはいかがでしょう。

この治療には適応がございます。お近くの医療機関にてご相談されてみてください。

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